尾州産地をテーマにした映画〖BISHU ~世界でいちばん優しい服~〗公開!

1990年1月27日に公開された井筒和幸監督の作品「宇宙の法則」(出演: 古尾谷雅人、横山めぐみ、鳥越マリ、長塚京三、芦川よしみ)から34年、再び尾州産地を舞台にした映画が公開されています。

今回の作品は、映画「向こうの家」で注目を集めた西川達郎監督がメガホンを取り、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した服部樹咲が主演を務める映画 BISHU ~世界でいちばん優しい服~。服の生産地として名高い尾州産地を背景に、温かさと感動を呼び起こすストーリーが展開されます。

以下は、公式WEBサイトより引用したストーリーの概要です。

―公式WEBサイト引用――――――――――――――――

高校生の史織は、毎朝7時、目覚まし時計代わりの軽快な機織りの音で起きる。 明るく誰に対しても優しい性格だが、配膳の配置や歩き出しの足など生活習慣へのこだわりが強く苦手なことも多い。ある日、史織が描いた服のデザインを、親友の真理子が校内のファッションコンクールにエントリーする。さらに、真理子の提案で一宮市のファッションショーにも出品することに…・真理子の協力のもと史織の服作りが始まった。それを知った姉の布美は、挫折した経験を史織に重ね、応援したい気持ちと背中を押せない気持ちの板挟みになり、父の康孝は史織が傷つくことを恐れ猛反対するのだった。だが、史織自身は服作りへの挑戦を通して様々な人々と関わったことで、次第にある想いが強くなっていく…。

―――――――――――引用元:https://bishu-movie.com―

尾州を舞台にした二つの映画:陰と陽の対比

1990年に公開された井筒和幸監督の作品「宇宙の法則」は、尾州産地を舞台にした作品の先駆けです。対して、34年後に公開された映画〖BISHU ~世界でいちばん優しい服~〗は、同じ尾州を舞台にしながら、まったく異なる光を放っています。

宇宙の法則」が“陰”を象徴するとすれば、〖BISHU ~世界でいちばん優しい服~〗は“陽”を体現する作品と言えるでしょう。「宇宙の法則」は1990年代初頭という時代背景の中、尾州産地の後継者問題に焦点を当て、厳しい現実を映し出した社会派映画でした。素材産地の現実に切り込み、産業の未来を問いかけるメッセージが込められていたのです。

一方、〖BISHU ~世界でいちばん優しい服~〗は、発達障害を抱える少女が家族や友人の愛に支えられながら成長していく物語です。この作品は“あきらめない”というテーマを軸に、高校生という多感な時期における自己との葛藤や周囲の影響を、どのように自己成長の糧としていくかを描き出しています。社会性を持ちつつも、未来に希望を感じさせる明るいトーンの映画です。

公式サイトでは、この作品について「異なる個性と才能が幾重にも紡がれ、まさに尾州で織り上げられる上質のウールのように、観る者を温かく優しく包み込む感動の物語」と紹介されています。尾州の産業と同様に、人と人とのつながりが力を発揮する様子が描かれているのでしょう。

さらに、主人公を支えるキャストには、吉田栄作、知花くらら、田中俊介、山口智充、近藤芳正、吉澤健、清水美沙など、実力派の俳優陣が名を連ねています。彼らが織り成す温かい物語に、期待が高まります。

この作品は、東海地方を舞台にした全国公開映画を制作・公開する「シントウカイシネマ聖地化計画」の第一弾でもあります。この計画は、東海エリアを「シネマの聖地」とすることを目指しており、今後の展開にも注目です。

【概要】

タイトル BISHU ~世界でいちばん優しい服~
公開日 2024年10月11日(金)<先行公開>
2024年10月18日(金)<拡大(全国)公開>
CAST 服部 樹咲 / 岡崎 紗絵 / 長澤 樹 / 黒川 想矢 /
吉田 栄作/知花 くらら/田中 俊介/山口 智充/
近藤 芳/吉澤 健/清水 美沙
監督 西川 達郎
音楽 小山 絵里奈
主題歌 服部 樹咲 feat.池内 ヨシカツ
劇場 イオンシネマ系劇場を中心に98の劇場にて公開
(2024年10月21日現在)
公開スケジュール https://eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=bishu