理事長 挨拶

日本毛織物等工業組合連合会

理事長 加納 一

riji

“手携えモノ作り見直しを”

 昨年は新型コロナウイルス禍が落ち着く傾向にあり、外出する人が増えて、衣料品の店頭販売も堅調でした。

 受注も前年より回復傾向にありましたが、コスト高によって利益面は苦戦を余儀なくされました。

 特に電気代やガス代の高騰により、染工場や織布工場などは厳しい状況に置かれています。加えて原材料価格の高騰に急速な円安が拍車をかけ、採算的に厳しい一年でした。

 糸の調達も困難な状況が続き入荷するまでに半年以上の納期がかかるケースもみかけられました。事前に次シーズンの糸を手配するなどして備蓄しないと機会損失もあり得る状況です。

 23秋冬物の発注量は増えると期待しています。一方でモノが作れるか心配です。今後は産地企業が手を携えてモノ作りを考え直すことが必要です。
企業は差別化や高付加価値化などのモノ作りに挑戦し、消費者に対して製品の価格上昇について理解を得るために説明を尽くすなどの取り組みが必要になると考えます。

 今年も組合員皆さまの一層のご発展をお祈り申し上げますと共に、組合事業へのご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げまして、私の新年のごあいさつとさせていただきます。