FDC主催 2015年「学生産地研修会」での講演会

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過日8/5(水)~6(木)、(公財)一宮地場産業ファッションデザインセンターにて行われた「学生産地研修会」は、学校の授業ではなく、学生が参加費を払って尾州産地でテキスタイルの勉強を2日間に渡って行う真面目な勉強会。今年で、この講演会もたしか4年目くらいになるが、全国から服飾専門学校生や、大学生、大学院生が集まり、普段から繊維・ファッションに関しても学んでいる内容も様々な学生が真剣な眼差しで俺の講義を聞いてくれる。

俺の講義は、基本的に台本がない。。。(台本的なものを読む方の講義を聞いたことがあるが、正直、面白くないので、、、。)ただし、年号や固有名詞を間違えないようにのメモ書きだけは持ち、100ページ近いパワーポイントの画像を送りながら、聴講者の顔を見ながら、話を進めていく。

「ちょっと内容が難しいかな?」
「今のは、面白くなかったかぁ~。」
「全員、メモとってるぞぉ!」

とか様子を見ながら、話す内容すら変えてしまう。

本当にこれでいいのか?と思いながらも、普段から、テキスタイルメーカー、ファッションデザイナー、小売関係者、行政関係者等との話をした会話を思い出しながら、リアルな話をすることを第一義にしている。

そこで一番大切なのは、「商材は何であれ、作り手の思いが込められた商材をどうやって市場にリリースしていくのか!?」という点。日本はすでにモノが飽和状態であることは確かであるが製造業はそれでも、モノを製造しないと生きてはいけない。さらに、それが消費者に受け入れられないと「モノ=ゴミ」となる。

繊維・ファッションは直接、人が身につけ初めて完成されるものだとすれば着る人の内面や秘めたる言葉にならない思いすらを映し出すもの。俺はそう思っている。

これからの繊維・ファッション業界を担う学生の皆様には、社会人になっても自分の関わるどんな仕事であっても、はっきり「これは自分がやりました!」と胸を張って言えるような仕事をして欲しい!と思うと、冒頭はドキドキ緊張しながらスタートするも、自然と講演にも熱が入ってしまう。。。

一番最初に講演を依頼された時は「どうして俺? そして何を話そう?」と思っていた。与えられた時間は、質疑応答入れて90分だったが、最終的には90分講義を行ない質疑応答に90分。(さすがに途中で、別業務があって、質問を止めてもらった。)

今回は、講義120分。(正直、長い、、、、。)年々、質疑応答の時間は短くなっているが、それでも今回、20分。

少しでも、聴講された学生の皆様の心に、「何か」を投じることができたのなら、いいのだが、、、。

 

this blog written by T.Kanemaki