コロナ禍を経て、プライベートでもビジネスでも、物事を伝える方法が多岐にわたるようになったことを、先日行ったイベントで実感しました。昭和後期から平成の時代にかけては、「手紙」「電話」「対話」「TV」「ラジオ」「メール」「LINE」「SNSメッセンジャー」と、伝達手段は多くありましたが、ビジネスの場では、「手紙」「電話」「対話」「メール」までが主流だったように思います。
しかし、近年ではビジネスとプライベートの境界が曖昧になり、プライベートで使っていた手段がどんどんビジネスシーンにも活用されるようになっています。特に、SNSやダイレクトメッセージ(DM)の利用が急増しています。ニューメディアであるSNSは、個人が使用方法を深堀りすることで、その中でも多様な伝え方が可能であることに気づかされます。
先述のイベントでは、“B to C”イベントも含まれており、その開催情報を伝えるために、メールやフリーペーパーへの広告など、従来の手段に加え、Instagramを活用しました。その結果、来場された一般消費者のほぼ100%が、「Instagramを見てきました!」という答えをいただきました。
私の世代からすると、雑誌の広告や記事を見てイベントに行くという感覚に似ていると思いますが、SNSというプラットフォーム内で、無数の情報から「自分が欲しい情報を自分でキャッチする」という感覚が主流になってきています。情報は、もはや得るものではなく、自ら取りに行くものになっているのです。
この変化を理解した上で、次に考えるべきは、「どうやって興味を持ってもらうか?」という発信側の心理です。いわゆる「バズる」だけでは一瞬で終わってしまいます。バズを超えて、深く掘り下げて「行ってみたい!」と思わせるにはどうするか? また、SNSの種類によって、向き不向きがあるのも事実です。横に広がるSNSの特性を考えると、「友達にも教えたい!」と思わせることが鍵だと感じます。そのためには、どうするか?まるで将棋や囲碁のように、「一手、さらにその先の一手」を考え続ける必要があるのか、それとも難しく考えずに自然体で共感を得るのか? そんな堂々巡りをすることもありました。
結果的に私は、「自然体で行こう!」と選択し、その結果、何となく見た方が来場されたように思います。しかし、次回に向けては、もっと多くの試みを行い、さらなる検証をしていきたいと考えています。
「人を行動させるには?」これは、今も昔も変わらない問いだと思っています。私が考えるのは、「人の心を動かすには、人の心で対峙すること」だということです。この思いを胸に、私は50代ながらSNSに遊ばれているのです(笑)。人は何歳になっても、新しいことに挑戦するのはとても楽しいことだと、改めて感じています。
this blog written by T.Kanemaki
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