<Kのつぶやき> 一歩進むために二歩下がる?!

 2020年3月現在、新型コロナウィル(SARSr-CoV)、このウィルスにより急性呼吸器疾患(COVID-19)の驚異は、世界五大陸にまで感染が広まっている。収束したと報道する中国とは裏腹に欧州や米国では感染者が増大し、日本国内においても一時学校の休校、イベント自粛、不要不急の外出を控えるように政府が呼び掛けている。このような状況下だった時でも都内では、電車はすし詰め、繁華街には多くの人が集まっている。今年開催される予定の東京オリンピックの先行きも懸念される状況だ。専門家と言われる人の発言や世界各国のリーダーが発する会見の様子を見ていると都市伝説による陰謀論業界で言われてところの“第三次世界大戦”とは今回のことなのか?とも考えてしまう。
 まずは深呼吸して浮かぶのは“人命第一”である。一方で日本国内においても経済の先行きが暗礁に乗り上げ、中小・零細企業を中心に各所からの悲鳴が聞こえている。平常心を持ってこの不安に対処することが大切であると実感する。“人命”と“経済”のバランスを考えながら、企業や個人ができる範囲内のアクションをとることが求められていると思う。繊維・ファッション業界は、シーズン性のある商材が故に時期を逃すと即座にビジネスに大きな打撃を与える産業であり、ただ沈黙し、このウィルスの収束を待っている訳にはいかない人々が多くいるからだ。
 そんな中で、“自分さえ良ければ・・・。”みたいな方々も多く見受けられる。もちろん自分を守るのは自分しかいない。しかし、このようなタイプの人は自分のアクションも他力本願で、問題が起きると自分の責任を回避する傾向にある。パラレルワールドではないが、自分の一瞬は無限に選択があり、何を選択したかによって次の一瞬が違う世界になっていく。それなのに、必要以上に物資を購入したり、自分は在宅ワークし非正規雇用者を出勤させ、問題が起きると会社の制度のせい、国が悪い、世界が悪い、ウィルスが悪い、、、と。
 昨今の“サスティナブルな社会”というビジネス上でも大きな課題を考える際にも感じていたが
 「自分だけ」、「今だけ」、「金だけ」

良ければいい!という考えを捨てない限りは、“サスティナブルな社会”にはならないと思うし、今のウィルスの収束も先が見えないのはないか?とも。

 今の現状を打破し、一歩進むために二歩前の自分達の世界を見直し、過去の賢人に学び、自分の周囲との共存を考えると見えてくるものがあるのではないか?と思える。もしも、世の中の「貨幣」というものの価値が変わるとしたらどうするのか?それでも今の価値にすがるのか?新たな考えを持って別の世界観を形成するのか? 自分、家族、そして所属するコミュニティが自分の考えを確かにもって周囲に振り回されることなく、そして周囲のことも考える良い機会なのかもしれない。

this blog written by T.Kanemaki